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  2. ゆるみ止めナット市場で日本No.1
    ~二輪業界が衰退していくなか、
    どのように企業を成長させたのか~

ゆるみ止めナット市場で日本No.1
~二輪業界が衰退していくなか、
どのように企業を成長させたのか~

株式会社冨士精密 代表取締役社長 和田 眞孝 様

ゆるみ止めナット市場で日本No.1
~二輪業界が衰退していくなか、
どのように企業を成長させたのか~
企業名

株式会社冨士精密

創業1962年2月
資本金5,952万円年商47億円
従業員数98名(2017年3月時点)HP

http://www.fun.co.jp/

業界で初めて「メタルリングゆるみ止め機能」を導入したU-NUT。

それまで、ゆるむことが当然とされてきたボルト・ナットの世界に大きな変革をもたらしました。

誕生から50有余年。

今やゆるみ止めナットの代名詞として、広く業界で指示を集めるU-NUT・FINE U-NUTは鉄道や橋梁などの鋼構造物から、車、バイク、産業機械にいたるあらゆる業界で活躍しています。

世代を超えて成長し続ける経営

桒原

和田社長、今日はよろしくお願いします。

早速ですが、御社は創業が1962年2月、和田社長は去年の4月に3代目の社長に就任されたと聞いています。

和田はい。現会長から1ヶ月前に、来月からお前が経営をしろと言われました。
会長は一度決めたらやり抜く方なので、そのまま1ヶ月後に就任しました。

桒原

そのあたりも最後にお伺いできればと思います。
御社はナットの中でも特殊なゆるみ止めナットのメーカーとして事業を展開されています。
ゆるみ止めナットとはどういった商品なのか簡単に教えていただけますか?

 

 

和田

二輪や産業機械・土木建築などの組み立てに使用される部品ですが、ナットとボルトはゆるみ始めると、事故につながる危険があります。
弊社ではゆるまないなっとを開発して特許も取得しました。
今は他社の参入も多くありますが、ゆるみ止めナットの市場では、No.1のシェアを誇っています。

桒原

創業時はどういう市場に販売されていたのですか?

和田

創業時は二輪を中心に市場を開拓していました。
二輪で使われているゆるみ止めナットだと約80%のシェアを持っていると思います。

桒原

すごいシェアですね。しかし日本の二輪の需要は縮小傾向にありますよね。

和田

その通りです。最盛期は、300万台以上と聞いています。
2016年だと出荷数は35万台を割り込んでいます。

桒原

一方で御社の業績は年々伸びていますよね。なぜでしょうか?

和田

二輪が好調なときに、これからの日本は四輪自動車が普及し二輪の需要は縮小するだろうと会長は考えていましたので、早い段階から次の戦略を打っていました。
その一つが海外への進出です。

桒原

海外は台湾とインドネシアに拠点をお持ちです。
それぞれどのぐらいの規模ですか?

和田

台湾は1989年に進出して、昨年の売上が約3億5千万円、従業員は22名います。
インドネシアは2000年に進出して売り上げが約15多く5千万円、従業員は440名ほどいます。

 

 

桒原

海外の事業について詳しく教えてもらえますか?

和田

日本で培ったビジネスモデルを海外で展開しています。
発展途上国は二輪の市場が伸びている最中です。
我々も国内の二輪市場が縮小していくのを、手をこまねいて見ていては生き残れませんから、伸びている市場へ先に打ってでました。

桒原

ライフサイクル理論で言うと日本の昭和時代にうまく言ったやり方を、日本の昭和を迎える国で展開されているわけですね。
一方で冨士精密の売上が2014年に約47億円と伸びています。

和田

売り上げの中身が変わっています。
以前は二輪が5割ほど占めていましたが、今は3割を切っているぐらいです。
その代わり土木建築の売上が大きく伸びました。

桒原

どの時点で二輪から土木建築へ戦略の転換をされましたか?

和田

それも台湾へ進出を決めた頃なので1987年あたりだったと思います。

桒原

やはり好調な時に将来の種を植えていますね。
好調な時こそ先見性をもって未来へ投資をする考えが大切ですね。
どこで勝負をするか、場所は海外や国内でも業界を変える、しかし商品はゆるみ止めナットに特化されています。

和田

はい。ナットとボルトはセットですので、弊社の次の商品戦略としてボルトの製造を要約海外で始めましたが、弊社の主軸商品はゆるみ止めナットであることは変わりません。

一人当たりの生産性約4,800万円!高収益モデルの秘訣(国内売上高47億円、海外売上高19億円)

桒原御社の一人当たりの生産性はすごいですね。
国内の営業スタッフは何名ですか?
和田24名です。
桒原24名で47億ですか。
受注経路はどうなっているんですか?
和田国内の事業は代理店性をとっています。
国内に160社ほど、海外に30社ほどの代理店が取引先です。
桒原公共事業や大きな工事になれば、代理店同士が競合することもありますよね?
和田あります。弊社は全て代理店(取引先)を通じて商品を卸しています。
営業の仕事は、直接営業をして代理店に卸すこともありますが、代理店同士のバッティングの調整をしたり、代理店との情報を共有したりすることも重要な仕事です。
桒原代理店が御社の営業の役割を担っているわけですね。
御社は御社の商品にニーズがある業界を見極め、品質の高いゆるみ止めナットを生産し代理店に卸すことに集中できるということでしょうか。
和田そうですね。商品もゆるみ止めナットに特化している分、やるべきことがシンプルで集中と標準化がしやすいと思います。
桒原そういう仕組みがあるからこそ、生産性が高く、将来に向けて新しい種を撒くこともできるわけですね。
和田これまでは土木建築を強化してきましたが、今後は土木建築に加えて鉄道関係も強化できると思っています。

海外進出から学ぶ 新しい事業の立ち上げ方法

桒原台湾、インドネシアと海外へ進出する時、任せる人をどうやって決めるのですか?
和田適任者を考えて指名です(笑)。任せたと頼み込みます。
桒原ある程度、立候補制とかではなく完全指名ですか? 
和田はい、適任者にお願いします。
桒原何人ほど現地に行って立ち上げるんですか?
和田2人ぐらいです。1人でもいいかなとも思います。
桒原すごいですね。あとは現地で採用から教育からすべて行うわけですよね?


 
和田そうですね。場所だけは何度も現地を見て経営陣で判断しますが、あとは一からすべて任せます。
それに弊社は各拠点独立採算制にしています。
立ち上げ時は融資を付けますが、返済をしてもらいながら、初年度から独立採算制です。
桒原海外でしかも途上国だとテレビ会議も電波がままならないんじゃないですか?
和田その通りです。ですから数字はある程度タイムリーに把握していますが、会って話すのは半年に1〜2度になります。
桒原任せるわけですね。
和田会長は一度決めたら責任は取るから自分たちでやってみろ!と任せきるタイプの人です。
桒原国によって労働環境など違うでしょうが、やるべきことは日本でやってきたことを展開していくわけですから何をすればいいか分かっているんですね。
和田そうですね。まずは二輪の市場を取りに行く、次は日本と同じように途上国も四輪にシフトしますので、土木建築の市場の営業を仕込んでいます。
桒原まだ日本のように品質基準が厳しくないわけですね。
和田そうです。しかし、豊かになってくると必ず安全と安心への関心が高まるはずです。
桒原日本のライフサイクルと同じように進んでいくわけですね。
ということあこれから二輪の市場が伸びる国を見極めて進出の計画を立てているということでしょうか?
和田 はい。次の国を決めている最中です。

譲られる側から見た事業承継

桒原ところで和田社長は去年の4月に就任されたと伺っています。
和田1ヶ月前に突然言われました。会長は前から決めていたのかどうか分かりませんが。
桒原和田社長は今おいくつですか?
和田39歳になりました。
桒原若いですね。実際に一年経営をしてみてどうですか? 
和田プレッシャーはあります。
今でも会長が会社に来てくれていますので、朝礼の前にいろんなことを話します。
でも、決断は本当に何もしてくれません。
桒原すごいですね。会長になられても意見を言われる人も多いです。
和田会長は相談すると意見は言ってくれますが、判断は全て私に委ねます。
待変えたのだからやれ!というメッセージだと思っています。
桒原海外にしても任せたら信じきる方ですね。
和田会長も創業者からバトンを同じ様に突然受け継いだと聞いています。
ちょうど創業者の引退した年も同じぐらいです。何か考えがあるのかもしれません。
桒原社長に就任されるまで準備期間がなかったわけですが、経営手法はどうやって身につけられたのですか?
和田会社に入ってから、いろんな部門を担当させてもらい、それこそ日々、会長と2人で話しながら経営についてたくさんのことを教わりました。
桒原数えきれない教えがあると思いますが、一つ教えてもらえますか?
和田今もその通りだと思って気を付けていることですが、「上に立つ人ほど気を遣え」という教えは社長になって改めてその通りだと感じます。



社員から見た冨士精密という会社

桒原篠原さんからみて冨士精密はどういう会社ですか?
篠原働き甲斐のある会社だと思います。
桒原どういう部分で働き甲斐を感じますか?
篠原土木・建築市場を開拓する営業をしていますが、すぐに決まるものではないんです。
何度も足を運んでようやく決まる、私どもの商品が使われている道路や建物が完成したときは誇らしく感じます。
桒原営業というと成果が上がらずに辞めていく人も多い業界ですが、どこにその差があるとお思いになりますか?
篠原すぐ結果が出ないことは社長も分かってくれています。
一緒に営業に回ってもらったことも何度もあります。
一人で悩むのではなく、社長の営業をすぐ横で見ながら学び、契約が決まった時は一緒に喜べるとやる気も上がると思います。
桒原突然社長が変わられたわけですが、現場はどうですか?
篠原驚きました。新社長になり、より一層風通しが良くなった気がします。
 


桒原それはどうしてでしょうか?
 年齢が若いこともあるでしょうが、いろんな部門の現場を経験され、常に社員の近くにいてくれるからです。
あとはいろんなサークルがありますが、その多くが今の社長のアイデアです。
桒原仕事以外でみんなで遊んだり楽しんだりすると距離が近くなりますね。
 社長はそういうことが大好きだと思います。
桒原仕事で求められているのはどういう資質ですか?
 考えることです。
桒原考えること?
 会長の時から仕事を任されることや意見を求められることが多い会社です。
その時に、自分の考えや意見を言えるかが大切です。
桒原誰もが最初からできるかというと難しいスキルですよね。
 はい、仕事を作業としてやるのではなく、常に理由を考え、より良い成果を出すために何ができるかを考えるように言われているので、少しずつ意識が身につくのかと思います。
桒原言ってすぐにできたら苦労しませんよね。
何度も何度も教えられ、それが社風となり、そういう社員が多くなるのでしょうね。

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