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・・・前回のつづき
山内:今後の日本は労働人口の減少が懸念されていることもあり、海外人材の活用というのは多くの経営者が興味を持たれるところかと思いますが、より詳しくお聞かせいただいてもよろしいですか。
大福:最初のきっかけは20数年前に人材で悩んでいたところにきた一通の営業のメールからですね。当時は「中小企業協同組合」という民間団体が海外人材紹介をおこなっていました。現在はそこから派生したいくつかの企業が同様の事業をおこなっています。人材紹介をお願いしてみて、いろいろと試行錯誤をするなかで、タイ人や中国人よりもベトナム人が非常にすばらしいことがわかりました。
山内:費用面はどのようなものなのでしょうか。
大福:採用時の導入費用で約40万円、そこから月に1.5万円ほどを人材会社に支払います。しかし日本人よりも圧倒的に定着率がよく、20年間で60人ほどのベトナム人を見てきましたが、短くて1年、長くて10年ほど働かれています。日本人は数カ月で辞めることもままならなかったので、非常にありがたいですね。
山内:制度面での障害などはないのでしょうか。
大福:彼らは社会保険、厚生年金は支払っているけど、日本の制度上、年金を受け取れないとされています。これは非常に残念なことで、がんばっている彼らのためにも制度的な変化を願うところですね。
山内:最後に今後の展望を教えていただけますか。
大福:私も定年を迎えたので、事業承継を考えています。いろいろな方や企業に声かけをしているのですが、なかなか後継者が見つからないという状態ですね。工場長はベトナム人で非常に優秀なのですが、経営業はやはり日本人でないと難しいと考えています。人材会社や商工会議所にも声をかけているのですが、なかなか人材が見つかりませんね。引き継ぎで5年はかかると考えて、あと2,3年のうちには後継者が見つかるとよいなと考えています。
山内:本日は貴重なお話をいただき誠にありがとうございました。
大福:ありがとうございました。
【編集後記】
数年前にダンスレッスンで、その後は大福社長のブレイン主催のBBQとプライベートでお会いする機会だけだったので、
お仕事に関することを伺うのは今回が初めてでしたが、会社での大福社長は、全くの別人でした。
仕事に向かわれる姿勢、考え方、人間性の全てが包容力となり、
厳しくも優しい想いの詰まったバルーンで包まれた大福鉄工所号を夢の島へと誘導しておられる感じがしました。
わくわくするお話をありがとうございました。
今後とも、宜しくお願い致します。